


アイシン化工のワークライフバランス
実は、当時の営業部では私が初の女性社員だったので、子どもができたことをどのタイミングで上司に言うか、すごく悩みました。ただ、体調がすぐれない日が多かったので、まだお腹が大きくなる前、早めに出産予定を伝えたところ、すぐに代わりの人を探し始めてくれて、安心できました。本荘さんはどうでしたか?
私も早い段階で上司に「妻の出産日から1カ月ほど育休を取ります」と伝えたんですが、まったく反対されることもなく、快く受け入れてもらえました。引き継ぎは、出産予定日の1カ月くらい前から、担当製品のデータを他のチームメンバーへ徐々に渡して、1週間前からは補助的な業務をしていました。実際に生まれたのは予定日の1週間後でしたが、希望通り、その日からすぐ1カ月間の育休に入れました。
私はその当時、貿易関係の実務を行っていましたが、英語スキルが必要なため、英語を使う仕事は別の社員、それ以外の仕事は代わりとなる派遣スタッフの方にお任せできるように上司が業務分担を見直してくれました。そのおかげでスムーズに業務の引継ぎができ、無事に産休を2カ月、育休を1年半ほど取ることができました。
最初はゆっくり育児しながら自分の時間もできるかなと思っていましたが、実際は想像していたような余裕はありませんでしたね。新生児の扱い方がまるでわからないし、妻も出産直後で疲れている。夜中に泣き出す子どもを抱っこして寝かしつけるのは、体力的にも精神的にもキツかったです。でも、妻1人ではもっと辛かったはずなので、そういう時期に助けになれたのはよかったです。
最初のうちは毎日、夜中も含めて3時間ごとに泣きますからね。私は出産後の1カ月ほど、実家で母の助けを借りながら過ごしましたが、その後、自宅に戻ってからが同じようにたいへんでした。夫は夜勤のある仕事なので、夜勤の時は「私がやらなきゃ!」という責任感で乗り切りました。
もう少し、リフレッシュのために外出できるかと思ったんですが、コロナ禍ということもあって、ずっと家にいましたね。ただ、育休中は、職場から問題が起きたという連絡はありませんでした。休む前、同僚に「絶対に連絡するなよ!」と言ったら、「いや、絶対連絡するから!」と言われたんですけど(笑)。でも「最終試作がうまくいったよ」といった連絡は、ちゃんとLINEでくれました。だから仕事の心配はなかったですね。
私も「あの資料、どこにありますか?」という問合せが、1年半の間に2~3回来た程度でした。私の部署は、担当している本人にしかわからない業務も多いので、最初はちょっと不安でしたが、育児に専念できました。どんどん成長する子どもと毎日向き合って、「新しいことができた!」という瞬間をいちばんに見られたのは、良かったと思います。
育休終了後は、見知ったメンバーのいる元の部署に、安心して戻れました。ただ、子どもが保育園に慣れるまでは毎日泣かれて、ちょっとかわいそうでしたね。仕事では、休む前に担当していた業務が他部署に移管されて、仕事内容が変わったことに少し戸惑いましたが、新人になった気持ちで教えてもらいながら取り組んでいます。
私は育休前からの担当製品の続きだったので、復帰もスムーズでした。復帰してからも、育休中と同じように、育児は妻とシェアしています。まだ夜泣きが続いていた時期は、昼間は仕事で、夜は寝かしつけのハードな毎日でしたが、隣で寝ていると無視できませんからね…。
それは本当に奥さんも助かっていると思いますよ! 私は復帰後、9時~16時の時短勤務で、出社は週2~3日、残りは在宅にさせてもらっています。上司も「在宅勤務を活用してね」と声がけしてくれるのでありがたいです。
私は通常の勤務形態ですが、妻もフルタイムで働いているので、子どもを急に保育園へ迎えにいかなければいけないようなときには、私がフレックスタイムを利用して早く帰ります。
もともと私は何ごともきっちりやらないと気が済まないタイプですが、子どもがいると自分の思うようにいかないことだらけ。家庭では妥協するところはしています。夫は協力したい気持ちを持ってくれているので、私が出社の日は夕飯をつくってもらうなど、そのときの状況に応じて家事を分担しています。
私も同じですね。先ほども言ったように、フレックスで早く帰る日がありますが、その時は率先して家事を行っています。逆に私の仕事が忙しいときは、妻が家事を行ってくれています。お互いに協力し合える関係こそが、ワークライフバランスをうまく取るために必要なことだと思います。
私はまもなく第2子の産休に入るんですが、本荘さんは次のお子さんが生まれるとしたらまた育休を活用したいとか、他の男性社員にも育休をおすすめしたいと思いますか?
おすすめするかどうかはその人の状況次第ですが、私自身に関して言えば、もちろん取得したいですね。妻や子どもの状況に合わせて働ける今の職場は、とてもありがたい環境だと思っています。
産前6週間前(多胎妊娠の場合14週間前)および産後8週間の取得が可能です。
·最長で子供が2歳の誕生日を迎える全日まで取得が可能です。(男性、女性ともに)
·また、男性に関しては、育児への積極的参加を目的に、妻の出産時に取得必須の特別休暇が5日与えられます。
仕事と育児の両立を支援するために、一日あたりの就業時間を短縮することができる制度です。(男性、女性ともに)子供の年齢によって、短縮時間が異なります。
対象 | 11歳までの子供をもつ社員 |
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短縮時間 | ·0~8歳:2時間 ·9~11歳:1時間 |
満18歳未満の子供1人あたり2万円/月に支給いたします。
仕事と不妊治療の両立のために短時間勤務、もしくは休業のどちらかを選択できます。
利用期間 | 短時間勤務、休業を通算して最大1年(12か月)まで |
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短縮時間 | 1日最大2時間 |
取得単位 | 1か月 |
育児など、やむを得ない理由で退社された方を対象に、再入社を可能とする制度です。
※再入社試験に合格する必要があります。